り、談笑する光景もよく見られました。また、玄関から土間が続いていたので、お客様も家の中まで入って来やすかったのではないかと思います。長い年月をかけて生成された味わいと落ち着きのある古民家では、会話が自然と生まれ、仲間や地域の方たちとの距離を縮めてくれる力があるように感じます。 そういった意味で、コミュニケーションの場の一つとなったのが、中谷邸の土間です。土間に設置したストーブのまわりには自然と人が集ま少しの不便が高めるコミュニケーション 期間中は、食事や温泉に行く際に団体行動を取らざるを得ないため、メンバー間で、仕事と生活の時間を調整しながら行動しました。また、古民家ならではの軋みや隙間風など、生活面においての幾つかの課題も発生します。しかし、その少しの不便さがメンバー間の会話を生み、普段のオフィスよりもコミュニケーションをとる時間が増え、生活をより楽しいものにしてくれました。もちろん、オフィスに勤務する時間よりも長い時間を共にし、生活をするので当然のことではありますが、オフィスが分散化している私たちにとって、日頃、会話をする機会が少ない社員同士が互いのことを知るきっかけにもなりました。10
元のページ ../index.html#11